大切なお住まいを守るために行う外壁塗装。
外壁塗装は住宅のメンテナンスに欠かせませんが、頻繁に行う工事ではないため、費用がどのくらいかかるか心配な方もおられると思います。
「予定外の費用がかかったらどうしよう?」
「工事の途中で追加料金が発生したら困るな」
など、後から追加料金を請求されないか、という不安をよく耳にしますが、基本的に外壁塗装で追加料金は発生しません。
今回は、外壁塗装と追加料金についてお伝えします。
記事の後半で、追加料金が発生するケースについて紹介していますので、ぜひ読み進めてみてください。
目 次
外壁塗装には基本的に追加料金は発生しない
外壁塗装では、基本的に追加料金は発生しないのでご安心ください。
ご自宅の外壁塗装を考え始めたら、まずいくつかの業者に見積もりを取ると思います。
見積もりを確認して、内容に納得できるからこそ契約するのですから、契約後に違う金額を言われる心配はありません。
外壁塗装は高額な工事になるので、見積もりを取ったら、詳細までよく目を通しましょう。
少しでも不安に思う点があれば、そのままにしておくのはよくありません。
納得できるまで、担当者に質問してみましょう。
外壁塗装の料金体系は明確
外壁塗装の見積もりは、ほとんどの業者が「塗る面積×平米単価(1平方メートルを塗る価格)」で作成しています。
業者ごとに平米単価や補修にかかる費用、諸経費などが明確な料金体系になっているので、見積もりを見れば何に対する金額なのかがわかります。
一般的な業者の見積もりには、外壁塗装を行う面積、劣化した部分の補修にかかる費用、足場工事の費用など、詳細に掲載されているので、ご安心ください。
料金体系の設定が業者によって異なることもあり、複数の見積もりをとると金額が違う場合があるかもしれません。
しかし、基本的に料金体系は明確です。
見積もりに掲載された金額以外の追加料金は、発生しないのです。
ただ、工事内容を変更せざるを得ない場合には、追加料金が発生することもあるので、次で詳しく説明します。
工事内容の変更で追加工事を行うと追加料金が発生
住宅を維持するために、見積りで提示した以外の工事が必要になる場合があります。
追加工事を行うため、その分の料金が発生して工事総額が増えてしまうのです。
追加料金が発生するのは、次のようなケースです。
足場をかけてみてはじめて傷みを発見した場合
塗装工事に向けて足場を仮設したら、見積もりを作成する段階ではわからなかった外壁の傷みを発見することがあります。
足場を組んではじめて近くで見ることができる部分があるためです。
例をあげると、狭小地の場合は、ブラインドになっていて見えにくい部分があり、外壁の状態を確認するのが困難です。
足場を組んでみて、はじめて外壁の傷みが見つかることがあります。
また、2階建て以上の住宅の場合は、足場を組んで住宅の上部を間近で確認すると、下からは見えなかった外壁の劣化を発見する場合があります。
中には、軒天に穴が開いており、住宅の側にある樹木を介して小動物が出入りした形跡を発見したケースも。
見積もり作成段階では予想できなかった状況が見つかった場合、追加工事が必要になるので、追加料金が発生してしまうのです。
外見から判断できない傷みを発見した場合
多くの住宅は多重構造になっているので、外壁から内壁までいくつもの層があります。
雨漏りなどが発生している場合は、外壁表面の塗装以外に、雨漏りを改善するための補修が必要です。
外壁表面の下の防水シートや下地などに、どれくらいの補修が必要になるかは、実際に内部を見ないと判断できないことがあるのです。
もちろん、ほとんどの業者が見積もり段階で、雨漏り箇所の補修工事の可能性があることを伝えてくれます。
また、モルタル壁は、どの程度の補修が必要になるかを、見積もり段階では判断しにくいケースも。
モルタル壁は、古くなると塗膜が層ごとにはがれるので、打診音で、きちんと密着しているかどうかを判断します。
しかし、足場を組むまでは外壁上部の打診音を確認するのは難しく、見積もり段階では限られた範囲の状態しか把握しにくいのです。
そのため見積もりでは、打診音を確認できた範囲で、モルタルが密着していない面積から算出した補修費用を提示しています。
正確な金額をお伝えできるのは、足場を組んで外壁上部の打診音までしっかり確認した後になってしまうのです。
外壁の色や塗料を変更した場合
お客様から外壁の色や塗料の変更を依頼されて、料金が変わる場合があります。
例えば、工事が途中まで進んでいるものの
「外壁の色がイメージしていたものと違うから、他の色に変えたい」というケースなど。
外壁の下塗りが済んで、次の段階の作業に入っている途中で、色の変更や性能の高い塗料への変更をした場合、追加された内容に伴う料金が発生します。
工事途中で、高対候の塗料への変更をリクエストされる場合もあります。
途中での変更は、下塗りからやり直すことになり、追加料金が高額になることも。
見積もり段階で、新しく外壁に使う塗料の色がイメージに合っているか、しっかりと確認しておくことが大事です。
外壁のカラーシミュレーションを利用して、塗り替え後の家を可視化できる場合もありますので、積極的に利用してみましょう。
外壁塗装以外の工事も合わせて依頼される場合
工事の途中で、お客様から外壁部分以外の工事を依頼される場合があります。
例えば、門柱の塗装や塀の塗装など。
外壁を塗り替えると、敷地内の他の部分も気になりはじめ、きれいにしたくなるものです。
その他、物置や玄関周り、柵、手すりなど、もともとは予定に入れてなかった部分も、外壁塗装と合わせてやってほしいと頼まれるケースも多いです。
予定に含まれていない工事をする場合は、追加料金が発生することもあります。
もし、外壁以外に古くなって気になる部分があれば、事前に担当者に相談してみてください。
追加料金目当ての悪徳業者に注意!
他社に比べて大幅に低額の見積もりを提示している業者は、後から高額な追加料金がかかる場合があるので注意が必要です。
安い費用で工事をしてくれるのなら良いのですが、実際は見積もりとは別の料金がかかってしまうことが多いのです。
中には、外壁に想像以上に傷んでいるから、最初に払ってもらった金額の数倍もの追加料金がかかる、と言ってくる悪徳業者もいます。
お客さんにしてみれば、途中まで工事が進んでいるので、今になって塗装を止めるわけにもいかず、かといって、業者が要求する通りに高額な費用を払うわけにもいかないと悩んでしまいます。
追加料金までは出せないので、支払った金額の範囲でできる工事をしてもらいたいとお願いすると、
「払えないならこれ以上の工事はできない」と途中で引き上げてしまうといった悪質なケースも。
外壁の下塗りだけ済ませて、途中で工事を放り出すなんでとんでもないことです。
悪徳業者は、外壁塗装を途中で止めるとお客さんが困るとわかった上でしているのですから、はじめから引っかからないように気をつけてくださいね。
また、途中まで進んだ工事を、他の業者に引き継いでやってもらうのも簡単なことではありません。
例えば、もともと工事を請け負っていた業者が下塗りまで行っていても、次に使う塗料と相性が良くないものを使っていたら、すぐに剥がれてしまうこともあり得ます。
塗料の相性が悪いと、塗料の力を最大限に発揮できないからです。
後を引き継いだ業者にとって、どこまで前の業者を信用して続きの工事を行えばよいか、悩むことになりかねません。
雨で工事ができない期間があって工期が伸びたことを理由に、追加料金を求める業者にも気をつけましょう。
外壁塗装の工事は外で行うのですから、天気に左右されるのは当たり前のこと。
雨天が続くなど、工事ができる天気でないのなら、その分工期が伸びてしまうと事前にわかっています。
お客様が支払うのは、外壁塗装にかかる材料費と作業費です。
雨天で工期が伸びたからと言って、追加料金をいただくことはありません。
まとめ
今回は、外壁塗装の追加料金について解説しました。
基本的に、外壁塗装で追加料金は発生しないのでご安心ください。
追加料金が発生するのは、次のようなケースです。
足場を仮設してみないと分からないことがあった場合
外見では判断できない部分で傷みが見つかった場合
工事途中で色や塗料の変更依頼した場合
追加で工事を依頼された場合
外壁塗装にいくらかかるか心配な方は、一度無料の点検や見積もりを頼んでみるのもおすすめです。
優先して補修した方が良い場所や、専門家の目で見て気になる場所などもお伝えして、かかる費用を見積もるので、お客様にとっても予算や補修時期を考えるための良い材料になるのではないでしょうか。
無料点検を見積もりを頼んでみると、工事費用の相場を知ることができます。
外壁塗装を考え始めたばかりの方でも、安心できる業者に気軽に問い合わせてみるといいですね。
三誠サービスでも、無料点検・無料見積もりを行っていますので、ぜひご相談ください。
必見!プロが教える外壁塗装の見積書の見方と選び方!
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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