「家の屋根材が割れてしまった」
「雨漏りが発生してしまった」
もしもこのような状況になれば、不安になるのは当然です。
しかし今すぐ工事をしなければと焦ってしまうと、よくないトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
特にお金のトラブルは絶対に避けたい問題のひとつではないでしょうか?
この記事で知っておいていただきたいことは
屋根修理工事にはそれぞれ費用相場があること、そしてそれはお家の状況によって差が出るということです。
「この工事なら○○円」という定価が割り出せないということです。
例えば、お隣さんは屋根の割れを直すのに2万円だったのに、自宅で見積もりを出して貰ったら3万円が適正な費用として出されることもありえます。
ですが、なぜそうなるかをお客様自身で理解し、納得していただくことが必要です。
費用の仕組みを知っておくことは、納得のいく価格で適切な工事をしてもらえることに繋がります。
この記事では、3つの記事に渡って費用相場や費用の疑問にお答えしていきます。
その1では
屋根修理・リフォームの費用相場
工事の費用相場
などを、表を使って詳しく解説していきます。
その2では、
工事費用の支払い方法
屋根修理工事の大切さ
費用で損しないための見積もり比較について
屋根のメンテナンス時期の見極め方
その3では、
損しない業者選びのポイント
火災保険がおりる屋根工事について
屋根修理のDIY費用
屋根修理リフォームをお得にする方法
などの内容について、詳しくまとめています。
気になった内容があれば、その都度チェックしていただくのもおすすめです。
屋根修理を検討している方にとって安心できるよう知識を解説しているので、お役に立てれば嬉しいです。
ぜひその1~3まで目を通していただければと思います!
目 次
屋根修理リフォームの費用相場をチェックしよう
まずこの記事では、
屋根修理 屋根を部分的に直す小規模な工事
屋根リフォーム 屋根全体に関わる大規模な工事
という意味合いで話を進めていきます。
費用の面から言うと、屋根修理は比較的安く済ませられますし、屋根リフォームとなると屋根の問題を根本的に解決するために費用は大きくなることが多いです。
例えば、屋根修理は2〜10万円以内で収まることもありますが、大規模なリフォームには40〜200万円ほどかかる場合もあります。
また、屋根リフォームでは屋根全体を美しくリニューアルすることができるため、住みやすさの向上や家のデザイン性を高めるなどの目的でも行うことがあります。
何らかの屋根の不具合があった場合、屋根修理で済むと思っていたのに屋根リフォームによって根本的な解決が必要な事もあります。
どの部分をどれほどの規模で直すことが必要なのかを見極めるにはプロの屋根修理業者の目が必要です。
ここからは、屋根修理の費用相場を以下5つに分けて紹介します。
屋根修理の費用相場
雨漏り調査の費用
屋根リフォームの費用相場
屋根材別の単価相場
仮設足場や洗浄などのその他の費用
それではひとつずつ見ていきましょう!
1.屋根修理の費用相場
屋根修理とは、屋根材1枚の交換や補修など、応急処置として行われる屋根のメンテナンスを指します。
例えばお金をかけないで直したい場合や、取り急ぎ不具合を改善したいというときは、修理業者に依頼して屋根修理を行います。
しかし屋根修理で部分的な修理を重ねていては、根本的な屋根の問題の解決は望めません。
いずれは屋根リフォームを検討する必要もあります。
ただし、屋根修理からお客様との関係を作り、その後無理に高額なリフォーム工事を提案するような訪問販売や悪徳業者も増えています。
屋根修理の費用相場を知っておくことも大切ですが、業者の選び方も同じように重要な問題です。
記事その2で解説する、業者の選び方についても一緒に確認して参考にしていただければ幸いです。
2.雨漏り調査の費用
雨漏りの調査は表のように特別な機械・道具を使って時間をかけて行うため、別途費用を請求する場合があります。
雨漏りが発生した場合原因の特定をしておかないと再発の恐れもあります。
追加費用を発生させないためにもプロの目で原因を追及してもらうことが重要です。
3.屋根リフォームの費用相場
少額だった屋根修理と比べて、表の通り屋根リフォームでは費用相場は高くなります。
屋根リフォームには3種類あります。
塗装工事…屋根材に塗料を塗る
葺き替え…屋根材を新品に変える
重ね葺き…屋根の上に新しく屋根材を取り付ける
当然ですが、工事の種類によって工程や使う材料、道具が異なるので費用がそれぞれ変わります。
修理で対応できない場合は、屋根リフォームを検討しなければいけません。
今回は屋根修理だけを検討している方も、リフォームの費用相場を知っておくと長期的な計画を立てやすくなるためおすすめです。
塗装工事のポイント!
屋根塗装の専門業者は屋根の修理ができないこともあります。
ですが、屋根の棟板金に関しては塗装前に修理する必要があります。
屋根塗装が目的の場合もまずは屋根修理のできる業者を選ぶようにしましょう。
4.屋根材別の単価相場
屋根材を1枚交換する場合、以下のようなお金がかかります。
屋根材代 + 職人の人件費 = 屋根修理費用
このように屋根材だけでなく、人件費もかかるということを忘れず覚えておいてください。
また、屋根材の単価相場も目安として覚えておきましょう。
屋根材は種類が豊富です。
価格にも違いがあるため、性能や価格を相談しながらお家に適した屋根材を選ぶようにしましょう。
屋根材はグレードに伴って耐久性は上がりますが、値段も高くなります。
5.仮設足場や洗浄などのその他の費用
屋根修理の費用には、足場・ケレン・防水シート・野地板などの屋根修理に関係する費用も含みます。屋根の修理において、特に金額が上がる要因となるのが足場です。
修理箇所が部分的でも、職人が安全に丁寧に作業をするためには足場は必要です。
お家の状況によっては屋根が急だったり滑りやすかったりする場合など、部分的な修理だとしても足場代だけで20万前後かかってしまうこともあります。
足場に費用がかかりすぎてしまう場合はいっそ屋根リフォームを検討することもおすすめします。
費用の計算方法
屋根修理の費用を業者が計算する際、以下のような計算式を使います。
単価(屋根修理の内容) × 数量(屋根修理の範囲) = 費用
単価と数量を計算する事で費用が算出されていると覚えておきましょう。
屋根修理リフォーム|実際の見積もり事例
ここでは屋根修理と屋根リフォーム、それぞれの見積もり費用例を紹介していきます。
工事検討中の方の参考にご覧いただければ幸いです。
まず、事前知識として見積もりの項目の意味を以下に説明しておきます。
項目…工事名・商品のメーカー・商品名など
単位…枚数、範囲など
数量…修理が必要な範囲
単価…1枚、1平方メートル、1mなど範囲に対する価格
金額…実際にかかる修理費用(数量×単価)
では、それぞれの事例を見ていきましょう。
1.屋根修理の費用事例
2.その他屋根修理の見積もり費用事例
よくある以下3つの事例に対する見積もりをまとめました。
棟板金の釘穴からの雨漏り
瓦割れからの雨漏り
漆喰の崩れからの雨漏り
棟板金の釘穴からの雨漏り
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積 147.9平方メートル
屋根の傾きが緩やかなため、足場無しで修理を行った一例です。
瓦割れからの雨漏り
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積147.9平方メートル
漆喰の崩れからの雨漏り
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積147.9平方メートル
3.屋根塗装・リフォームの見積もり事例
以下3つの事例に対する見積もりをまとめました。
コロニアル屋根塗装
スレート屋根からガルバリウム鋼板の葺き替え
コロニアル屋根の上にガルバリウム鋼板でカバー工法(重ね葺き)
コロニアル屋根の塗装
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積 147.9平方メートル
スレート屋根からガルバリウム鋼板の葺き替え
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積 147.9平方メートル
瓦への葺き替えの場合はレッカーを使用することがあるため、別途費用がかかります。
コロニアル屋根の上にガルバリウム鋼板でカバー工法(重ね葺き)
条件:約30坪118.8平方メートル、屋根面積 147.9平方メートル
周期で見る屋根リフォームのコスト
屋根塗装・葺き替え・カバー工法をそれぞれ行うと、将来的にかかる費用の合計もそれぞれ異なります。
このように費用を比べてみると、長期的にはカバー工法がお得になることが分かりますね。
ただし、屋根の状況によっては屋根修理だけで20年以上も長持ちする場合があります。
あくまでも目安として覚えておいてください。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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