この記事では、
工事費用の支払い方法
屋根修理工事の大切さ
費用で損しないためには見積もり比較がカギ
屋根のメンテナンス時期の見極め方
などの内容を解説していきます。
目 次
工事費用の支払い方法
屋根修理工事の費用の支払い方法は業者ごとに異なります。
ここでは代表的な4つの支払い方を解説していきます。
修理後に全額を支払う
2回に分けて支払う(修理前に半分、修理後残りの半分)
3回に分けて支払う(修理前・中・後)
修理前に全額を支払う
1のように、工事費用を支払う際に修理後に全額を請求する業者であれば安心だと思う方も多いでしょう。
逆に全額前払いで請求された場合、やや不安に思う方もいるかもしれません。
ですが、支払方法は工事にかかる費用の大きさによっても変わることがあります。
例えば少額修理の場合は全額前払いで請求する業者が多いですし、大規模の屋根リフォームで高額な費用がかかる場合は、支払いを分割して請求することもあるためです。
また、業者とのトラブルのひとつとして費用の支払い問題があります。
お客様の立場ならば、屋根修理が完了したことを見届けてから支払いをしたいという気持ちになるのは当然です。
もし全額前払いで請求されてしまった場合、その気持ちを伝えて支払い方を変えてもらうよう交渉してみましょう。
親切な業者であれば、分割払いや修理後の支払いに変更してくれるかもしれません。
ただし、頼んでも支払い方法の変更に応じてくれない業者もいます。
その場合は他の業者に変更することも検討しましょう。
業者の方針と合わないということはまれにあることですが、支払いの件だけでなく、工事中にコミュニケーション行き違いがあればもっと深刻なトラブルになりかねません。
屋根修理の業者選びをする際は、支払い方法まできちんと確認することも頭の片隅に置いておきましょう。
屋根修理にはローンが使える?
費用がそれほど高くならない屋根修理は現金での支払いになることがほとんどです。
一方、屋根塗装・葺き替え・重ね葺きなどの屋根リフォームは規模も大きく、費用も高くなります。
そのため、住宅ローンやリフォームローン、またはクレジット会社のローンなどを利用できることもあります。
ですが、全てのリフォームにローンが使えるとは限りません。
もしローンの利用を検討している場合はリフォームを契約する前にローンが使えるかどうかを業者に確認しておきましょう。
もし費用に関するトラブルが起こったら?
あまり考えたくない話題ですが、実際に屋根修理の費用のトラブルが発生することはあります。
業者とのトラブルの例としては、
施工不良
スケジュールの遅延
勝手に修理内容を追加される
作業内でのミス
近隣のお家への傷・汚れの被害
などがあります。
こういったトラブルに伴い、追加費用の請求や損害賠償の支払いが発生することも。
屋根の修理業者が何らかの工事保険に入っている場合はお客様の負担になることはありません。
ですが、業者が保険に入っていない場合、お客様に対しても支払い請求されることもあるので、注意しましょう。
やはり業者とのトラブルを防ぐためには、やはりどんなミスにも誠実に対応してくれる業者を選ぶことがカギとなります。
ですがもしこのようなトラブルに巻き込まれてしまった際は、弁護士を立てて対処することが解決の近道です。
法律の力が必要になってしまう前に、建物工事の法律知識にも目を通しておくと安心ですね。
屋根修理工事がなぜ大切なのか
お金をかけて屋根修理工事をするのは面倒だなと思う方もいるかもしれません。
ですが、屋根修理はお家に快適に長く住むための大切なメンテナンスです。
もし屋根修理やリフォームを行わなかったらどうなってしまうのでしょうか。
どんな建物にも、内部には躯体と呼ばれる骨組みがあり、この躯体の外側に屋根材や外壁材が取り付けられるという形になっています。
この屋根材や外壁材などの部品が雨水を建物内に侵入させないようにしているのです。
特に屋根材に何らかの不具合があり防水機能が低下すると、建物内部=躯体に雨水が入ってしまいます。
そして躯体(くたい)の部分が雨水で湿気ってしまった場合、以下のような3つの症状が起こります。
カビが繁殖
躯体が腐食する
シロアリが住みつく
まず、カビの繁殖が起きてしまうと、シックハウス症候群を引き起こして身体への悪影響を与えたり、躯体を腐食させて建物の寿命を短くしたりすることもあります。
さらに怖いのがシロアリ被害です。
建物の骨組みである躯体を劣化させ、建物自体の耐久性が低くなることで倒壊の危険性も高まります。
結果的に300万円以上の大規模なリフォームが必要になったり、最悪の場合建て替えが必要になることも…。
このように建物内部に雨水が侵入してしまうと、屋根修理の工事費用以上の多額の費用や手間がかかってしまうことになりかねません。
常に屋根を良い状態にメンテナンスしておくことが大切なのです。
大切なお家の寿命を延ばすためにも、修理の大小に関わらずきちんとお金をかけて直していきましょう。
雨漏りを見つけたら
お家の天敵である雨漏りは気づかない間に進行しています。見つけたらなるべく早く修理することが必要です。
雨漏りは、台風などによる災害級の雨だけではなく、少しの雨でも起こる可能性があり、雨漏りに気づいた時には、既に発生してから長期間が経っていることが多いんです。
例えば、大きな天井のシミが出来てしまったという場合、そのシミが大きくなる前に建物の内部に雨水が入り込んでいたということになります。
この場合、天井だけではなく、内部の雨水の通り道が腐食している可能性もあります。雨漏りが発生したらすぐにプロの目で屋根を点検してもらうことが大切です。
雨漏りが発生したことを一次災害と呼びますが、この一次災害から発生したカビの発生・躯体の腐食・シロアリの被害などを二次災害と呼んでいます。
雨漏りを見つけたらすぐに修理を行い、恐ろしい二次災害を発生させないよう注意しましょう。
費用で損しないためには見積もり比較がカギ
屋根修理工事は、業者ごとに金額設定や計算方法が異なります。
基本的には修理業者がお家の屋根を修理費用を計算する場合、「単価」と「面積」を使って割り出します。
ですが、A社・B社・C社と3社に見積もりを出してもらったとしても以下のように費用が同じになることはほとんどありません。
このようになると、1社だけに見積もりを依頼した場合はその価格が適正だと判断することは難しいと分かっていただけるかと思います。
一部の屋根修理・リフォーム業者は、価格を不当に吊り上げたり、面積をいい加減に算出したりする可能性もあります。
優良な屋根業者を選んで適正な費用で修理を行ってもらうためには、いくつかの見積もりを比較することが大切なんです。
見積もり比較は必ずしよう
少しでも費用を安く済ませたいという方は必ず見積もり比較をするようにしましょう。
屋根修理の費用面で失敗しやすい方には共通点があります。
費用相場を知らない
1社のみに見積もり依頼を出す という2点です。
屋根修理の業者はそれぞれ仕入先や商品の在庫数はもちろん、知識・経験なども異なります。
そのため屋根修理の見積もりの中の「単価」設定も、修理範囲である「数量」も業者によって変わってしまうのです。
つまり工事前に費用相場を知っておくことも必要ですが、実際の工事費用の比較も同じく重要なのです。
例えば1社見積もりを出して貰ったとき、本当に適正な費用なのかは判断することは難しいと思います。
金額については聞きにくいということもあり、業者から「適正な費用ですよ」と言われれば、そのまま受け入れる他なく屋根修理が進んでしまいます。
つまり、工事をなるべく安く済ませるためには、複数の見積もりを依頼し、内容や業者の対応をよく見て検討することが大切です!
屋根修理費用は「オーダーメイド」
屋根修理の費用は、お家によっても異なります。
とあるお家が屋根材を1枚交換するのに2万円だったとしても、他のお家は3万円になることも不思議ではありません。
それはお家ごとの屋根の形の違いなど状況・環境による劣化症状にそれぞれ適した修理が必要となるからです。
屋根修理には完全なオーダーメイドでプランを立てる必要があります。それはつまり、定価で修理費用を出せないということでもあります。
もし屋根修理費用に定価があったらどうなるのでしょうか。
定価以上の修理が必要だった→工事費用が足りず、手抜きや不正が発生
定価以下の修理が必要だった→工事費用を多く取られてしまう
などのトラブルが発生する可能性が高いです。
確かに、すべての業者が同じ価格で同じ工事をしてくれたら分かりやすいかもしれません。
ですが、修理箇所が多くその費用でできる範囲を超えてしまった場合、定価以上のお金をお客様から支払われず、やむなく手抜きや不正する業者が増えるでしょう。
一方、実際工事にかかった金額が定価より少なかった場合は、無駄に業者へ支払ってしまう事もありえます。
そのため、適切な修理を適正な費用で行なってもらうためには、完全なオーダーメイドで見積もりを出す必要があるのです。
実際、屋根修理業者は経験・修理知識・仕入先・お家までの移動距離などはそれぞれのお宅によってかなり幅があります。
そのため工事費用に差が生じ、ある業者は2万円となりもう一方の業者は5万になるという事態があっても不思議ではありません。
複数の業者に見積もり依頼を出すのは面倒かもしれませんが、お金を無駄にしないためにも、見積もり前に丁寧に点検をしてもらった上でそれぞれの費用を出してもらうようにしましょう。
屋根のメンテナンス時期の見極め方
「費用の相場はわかったけど、どんな状態になったら屋根修理をしたらいいの?」
そう思われている方も多いと思います。
実際、プロの知識がなくても屋根修理が必要かどうかを判断をすることができます。
ここでは、修理が必要になっている屋根の状態・症状や、屋根材別のメンテナンス時期を見ていきましょう!
屋根の「症状」で修理時期が分かる
屋根の修理を検討するタイミングは、お客様ご自身でも簡単に判断できます。
屋根の割れ、色あせなどの経年劣化がある
雨漏りのシミが天井に表れている
台風などの災害で屋根材が壊れている
上記の症状が現れたときは屋根修理をする時期だと考えましょう。
また、次に紹介する屋根材別のメンテナンス時期も頭に入れておきましょう。
屋根材別メンテナンス時期の目安
屋根材によってメンテナンスの時期は変わります。
瓦やガルバリウム鋼板など、耐久性が高い屋根材は長く使用できます。
一方、スレート系などの耐久性が低い屋根材は約10年の周期で塗装や交換などのメンテナンスを行って強度を保つことが必要です。
では、次に工事が発生した場合はどのくらいの時間がかかるのか紹介します。
屋根修理・リフォームの工期
工期は工事の種類によって最低でも2日間、最長でも半月ほどを目安に考えておきましょう。
雨の日に屋根に上がって行う修理作業には危険が伴うことから、雨が多い時期だと工事の遅延が起こり、工期が延びることもあります。
ただ、雨が多い時期でもその天候に合わせて対応すれば問題はありません。
雨になったらすぐに工事を中止し、日程を調整してくれる業者であれば安心ですね。
Q.工事の日数が伸びたら追加で費用が発生しますか?
→A.追加費用は請求しません。
業者がスケジュールの遅延によって最初に出した見積もり金額から追加で費用を請求することはほとんどありません。
ただし、契約をする前に必ず工期が延びた場合はどのような対応をしてくれるのかを確認しておきましょう。
また、アパートやマンションなど遅延が収益に直結する場合は、管理者が屋根業者に対して、損害賠償を求める事もあります。
塗装工事のポイント
塗装工事の場合、塗料を乾燥させる時間が必要です。
また、湿度と温度の関係で塗装ができないときもあり、その関係で工期が延びる可能性があることを頭に入れておきましょう。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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