目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区舎人のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
きっかけは、お部屋の天井に見つけた雨染み。
次第に雨染みが大きくなってきたので、これ以上ひどくなる前に雨漏りの修理をお願いしたいとのことです。
早速、点検に伺いました。
小屋裏にも雨染みがあり、防水紙も劣化しているようです。
築28年の住宅で、下地が損傷している状態ですので、今回は屋根の葺き替え工事をご提案いたしました。
今回の工事の基本情報
施工内容:屋根葺き替え工事
使用材料:エコグラーニ
施工期間:5日間
築年数:28年
■点検で雨漏りの原因を特定します
雨染みが発生した、天井の状態。
雨染みだけでなく、亀裂も複数発生しているので、広範囲で雨漏りが起こっているようです。
小屋裏の様子。
木材に雨染みがあり、黒く変色してしまっています。
雨が小屋裏にまで入り込んでいるということです。
黒い柱にある白い点々は、雨水にホコリが付いたものです。
小屋裏にも雨が入っているので、防水紙が損傷していると思われます。
屋根に上っての点検の様子。
お客様のお家は、瓦屋根でした。
瓦自体はズレもなく、割れなどの損傷もありませんでした。
棟瓦は、以前にメンテナンスをおこなった跡がありますね。
瓦は丈夫で耐久性が高いのが特徴で、耐用年数も60年と長持ちする屋根材です。
一方、下地の耐用年数は20~30年ですので、定期的なメンテナンスが必要になります。
防水紙が劣化すると、雨水が入り込み、小屋裏、お部屋への雨漏りにつながります。
瓦を再び利用することもできますが、軽い屋根にしたいというお客様のご要望もあり、今回は金属屋根での葺き替えをおこないます。
使用するのは「エコグラーニ」。
軽量な金属屋根材ですので、屋根の耐震性もアップしますよ。
■瓦の撤去後、野地板・防水紙を取り付けます
まずは、瓦屋根の撤去です。
ホコリ・ゴミをしっかりと取り除き、瓦を引っかけていた瓦桟も取り外します。
瓦撤去後、既存の野地板に新しい下地を重ねていきます。
あらたな野地板を、釘で固定します。
これが新しい屋根の下地になりますので、ズレや浮きがないようにしっかりと貼っていきます。
野地板を取り付けたら、防水紙の敷設です。
雨水は軒から軒先へと流れますので、防水紙は下から敷いていきます。
重ね幅が少ないと隙間から雨漏りが起こる可能性がありますので、しっかりと重ね幅をとり、ていねいに施工しました。
防水紙には、屋根材が損傷してしまったときに、雨水が入り込むのを防ぐ大切な役割があります。
防水紙が破れたりすると、雨漏りにつながってしまいますので、定期的なメンテナンスをおこないましょう。
■エコグラーニで葺き替えをおこないます
いよいよ葺き替えです。
使用したのは、「エコグラーニ」です。
ジンカリウム鋼板を基材とした屋根材で、サビに強く軽量で、耐久性が高いのが特徴です。
軽量なので、カバー工法や、今回のように重い瓦屋根からのリフォームにもよく使われています。
最後に、棟板金を取り付けます。
貫板は、樹脂製のものを使用しています。
貫板はこれまで、木材が多く使われてきました。
しかし、木材は水が入り込むと腐食しやすく、釘が浮いて、棟板金を固定することができなくなってしまいます。
棟板金がズレたり外れたりすると、雨漏りの危険も高まります。
樹脂製の貫板を使用することで、腐食を防ぎ、棟板金を長期間しっかりと固定することができます。
樹脂製は、木材よりも強度や耐久性が高いのでおすすめです。
■工事が完了しました
すべての工事が完了しました。
下地から屋根材まで新しくなり、雨漏りも解消!
重い瓦屋根から軽い金属屋根になったことにより、建物の耐震性もアップしました。
お客様からは、
「まるで新築のようですね。雨漏りの心配もなくなったのでうれしい。」
とのお言葉をいただきました。
今回は、雨漏りの原因が屋根材ではなく、下地の防水紙の損傷でした。
雨漏りといっても、原因はさまざまです。
「丈夫な瓦屋根だけど、雨漏りしている」
「雨漏りの原因を突き止めてほしい」
どんなことでも、屋根プロ110番の雨漏り駆けつけ隊にお気軽にお問い合わせください。
まずは点検に伺い、しっかりと調査し、雨漏りの原因を特定することで、お客様のお家に最適な工事プランをご提案いたします。
必見!プロが教える外壁塗装の見積書の見方と選び方!
LINE公式アカウントからもご依頼頂けます!!
「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
コメント