目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区千住旭町のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
1階のお部屋の天井から、雨漏りしているそうです。
すぐに点検にお伺いし、詳しく調査したところ、下屋の漆喰が損傷していることがわかりました。
今回は漆喰の詰め直しをおこない、雨漏りを解決しました。
今回の工事の基本情報
施工内容:漆喰詰め直し工事
施工期間:1日間
築年数:20年
■点検で雨漏りの原因を特定します
お客様のお家は、2階建ての住宅で瓦屋根でした。
雨漏り箇所は1階で、壁際の天井部分に大きな雨染みが確認できました。
2階建ての住宅の雨漏りは2階部分が多いと考えられがちですが、屋根からの雨漏りだけでなく、外壁が原因の場合もあり、1階部分の雨漏り発生率も高くなっています。
点検で、しっかりと雨漏りの原因を特定していきましょう。
大屋根の点検の様子。
大屋根では、瓦のズレや損傷はありませんでした。
鬼瓦や棟瓦の隙間も劣化はなく、漆喰も異常なしです。
鬼瓦と棟の隙間も、きれいにシーリングされていました。
瓦の下の防水紙も破れなどなく、交換は必要ないようです。
隅棟部分の漆喰が剥がれていました。
この剥がれが今回の雨漏りの原因である可能性は低いものの、今後ここから雨水が侵入するかもしれませんので、補修工事をおこないます。
下屋の点検の様子。
下屋で、のし瓦の漆喰が剥がれているのを発見しました。
下屋と外壁の取り合い部分には雨水が流れてきますので、防水のための水切り板金やのし瓦が設置されています。
のし瓦の漆喰が損傷すると、防水機能が低下してしまいます。
葺き土があらわになってしまい、土が水を吸い込むことで、室内に水が侵入し、雨漏りにつながるのです。
雨漏りは、この漆喰の損傷が原因のようです。
今回は、損傷した漆喰の詰め直し工事をご提案いたしました。
■漆喰工事について詳しく!
瓦は耐用年数が非常に長く、50年以上長持ちする屋根材ですが、瓦の固定に使用される漆喰は経年により劣化しますので、定期的なメンテナンスが必要です。
漆喰には、葺き土を保護し、雨水の侵入を防ぐ役割があります。
漆喰詰め直し工事は、古くなった漆喰を取り除き、あらたな漆喰を塗りこめる工事です。
漆喰詰め増し工事という方法もあります。
今の漆喰をそのままに、あらたな漆喰を重ね塗りしていく工事です。
詰め直しよりコストが抑えられることもあり、比較的劣化が少ない場合は、こちらの工事を選択される方もいらっしゃいます。
しかし、古い漆喰が剥がれたときに新しい漆喰も剥がれてしまうなど、デメリットもありますので、劣化の状態に合わせた工事をお選びいただきたいと思います。
美しい瓦屋根を保ち続けるなら、詰め直し工事がおすすめです。
■漆喰の詰め直し工事
下屋の漆喰の詰め直し工事の様子。
まずは、古い漆喰を取り除きます。
そして、あらた漆喰を塗っていきます。
このときの漆喰の量が重要です。
多すぎると、漆喰に直接雨が当たって、瓦内部に水が入り込んでしまいます。
漆喰の詰め直しは、職人の技術と経験が求められる工事とも言えるでしょう。
大屋根の隅棟の漆喰の補修の様子。
漆喰を塗り、成形しました。
施工時は画像のように黒いのですが、時間の経過とともに白く変わっていきます。
■工事が完了しました
すべての工事が完了しました。
瓦屋根は、耐久性が高く、長持ちするのが特徴です。
しかし、漆喰はメンテナンスをおこなわないと、雨漏りにもつながりますので、定期的に屋根の点検をおこなうことをおすすめします。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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