目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区神明のお客様より、屋根についてのご相談をいただきました。
棟瓦がズレてしまったとのことです。
早速、点検に伺いました。
モニエル瓦の施工不良が見られ、このままでは棟瓦が落下してしまう危険がありました。
今回は棟瓦の取り直し工事をおこない、ズレた棟瓦を修繕しました。
今回の工事の基本情報
施工内容:棟瓦取り直し工事
施工期間:3日間
築年数:35年
■点検で棟瓦の状態を確認
屋根の点検の様子。
棟瓦部分の固定に、針金が使用されていました。
お客様のお家の屋根は、モニエル瓦という洋瓦(平瓦)です。
この瓦の固定には通常、ビス釘を使用します。
針金で瓦を固定すると、経年による劣化で針金が伸びてしまいます。
針金が伸びると固定力が弱まり、瓦のズレにもつながります。
今回、棟瓦の固定に針金が使われていたので、棟瓦がズレてしまったようです。
このままでは、落下の危険もありました。
モニエル瓦は、このような施工をされていることがあります。
モニエル瓦の住宅でしたら、修繕工事が必要ですので、ぜひ一度、屋根の点検をご依頼されてはいかがでしょうか。
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番でも、屋根の点検を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
■工事開始:棟瓦を取り外します
まずは、棟瓦を一旦取り外します。
この瓦は元に戻しますので、破損しないように、ていねいに取り外していきます。
棟瓦を外してみると…間違った施工で取り付けられていました。
棟瓦を取り付けるための土台として、棟の中心に直接、垂木が取り付けられていました。
垂木の両端には、漆喰を塗るための壁としての木材がありました。
この木材があることで、漆喰を塗る量を減らしていたものと思われます。
この状態では棟の内部に空洞ができ、雨漏りの発生につながる可能性がありました。
棟の芯部分に取り付けてあった、垂木と木材を撤去します。
使われていた漆喰も取り除きます。
劣化しているので、ぽろぽろと剥がれてきました。
■強力棟金具で補強した垂木を設置します
棟の芯部分に垂木を取り付けます。
同時に、強力棟金具を、一定間隔で瓦の下に設置しています。
強力棟金具は、屋根の棟を補強する部材です。
強力棟金具の中心部分に垂木を取り付けます。
釘でしっかりと固定しています。
■南蛮漆喰を塗ります
垂木に漆喰を塗ります。
瓦の隙間から雨水が入り込まないように、漆喰でしっかりと埋めていきます。
使用したのは、南部漆喰シルガードです。
撥水性があり、強度が抜群です。
■パッキン付きのビス釘で、棟瓦を固定します
一旦取り外した棟瓦を、元に戻します。
今回は、パッキン付きのビスで固定しました。
■工事が完了しました
モニエル瓦の間違った施工で取り付けられていた棟瓦が、しっかりと固定されました。
これでズレもなく、落下の危険もなくなりました。
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番では、棟瓦の取り直し工事も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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