目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区千住河原町のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
お部屋の天井から、雨漏りしているとのことです。
すぐに点検に伺い、調査したところ、谷樋からの雨漏りであることがわかりましたので、谷樋の交換工事をご提案いたしました。
今回の工事の基本情報
施工内容:谷樋交換工事
施工期間:2日間
築年数:35年
■点検で雨漏り箇所を特定
点検時の室内の様子。
天井に雨染みが見られますね。
あれ?雨漏りしている?
雨漏りを判断する目安ご存じですか。
天井や壁に雨染みができた
壁紙が剥がれた
などの症状があらわれたら、雨漏りしている可能性が高いので、業者にご相談されることをおすすめします。
お部屋になんらかの雨漏り症状が出ていたら、雨漏り発生箇所では、かなり雨漏りが進行している可能性もありますので、お早目にご相談ください。
屋根プロ110番の雨漏り駆けつけ隊に、お問い合わせいただければ、すぐに点検に伺います。
屋根の様子。
谷樋では、腐食が見られました。
さらに、コーキングボンドで補修した跡も見られました。
応急処置として、数年ならば耐えられるかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。
コーキングボンドは劣化により、防水効果が低下します。
隙間やひび割れが発生すれば、そこから雨水が入り込み、雨漏りにつながってしまいます。
谷樋に穴が開いてしまったり破損があれば、谷樋の交換工事がベストな選択です。
もしコーキングボンドでの補修を提案する業者であれば、その業者に依頼するのはやめたほうがいいかもしれません。
谷樋の交換にあたり、まずは谷樋周辺の瓦を取り外します。
この瓦はまた元に戻しますので、わかりやすいように、石筆でナンバリングをしました。
■工事開始:周辺の瓦と谷樋を取り外します
谷樋周辺の瓦を取り外した様子。
瓦を取り外したら、下地が見えてきました。
下地には、ユカルーフが使われていました。
ユカルーフは、施工しやすいというメリットがあるので、使われたのかもしれません。
わたくしどもでも、以前一度、このユカルーフを使用したことがありました。
ユカルーフは、発泡スチロール素材のため、室内が高温になるとユカルーフが溶け出し、屋根材がズレてしまいました。(建物が工場だったのも、影響したのかもしれません)
結局、その工事では、屋根のリフォーム工事をやり直すことになりました。
そのような経験もあり、あまりおすすめしたい下地材ではありません。
谷樋は、銅板で施工されていました。
銅板には穴が空いており、コーキングボンドで穴を埋めている状態でした。
銅板は厚みがなく、劣化すると穴が空きやすい素材です。
コーキングで補修しても、雨漏りが解決する可能性は低いです。
谷樋を撤去した様子。
谷樋を取ってみると、すぐに野地板が見えてきました。
防水紙が敷かれていません。
防水紙が敷かれていないということは、劣化して穴が開いた谷樋から入った雨水が、直接野地板に浸み込んでしまうということです。
野地板は木材なので雨水で腐食し、雨漏りにつながったようです。
谷樋から流れてきた雨水が、屋根の軒先から屋根裏へと、入り込んでいることがわかりました。
■防水紙を敷設します
防水を敷設している様子。
保護されていなかった野地板に、しっかりと防水紙を敷いていきます。
これで防水効果もアップし、安心です。
■あらたな谷樋を設置
防水紙の上に、あらたな谷板金を取り付けていきます。
オーバーフローを防ぐための、水密材を設置しています。
谷樋の両サイドに取り付けました。
*オーバーフローとは?
雨水が、谷樋からあふれ出ること。
一旦取り外していた、瓦を元の位置に戻します。
瓦は、ビス釘で固定しています。
釘穴や瓦の隙間には、コーキングボンドを充填し、防水処理も万全です。
■瓦を元に戻し、工事は完了です
新しい谷樋になり、これで雨漏りの心配もなくなりました。
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番では、谷樋の交換など、屋根の部分的な修繕工事も承っております。
雨漏りを見つけたら、お早めにご相談ください。
すぐに点検に伺い、お客様のお家の状態に最適な工事をご提案いたします。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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