建物の維持管理において、軒天は重要な役割を担っています。
軒天は、雨風から建物を守るだけでなく、美観にも影響を与えるため、適切な材料選びとメンテナンスが欠かせません。
今回は、軒天に使用されるさまざまな材料の特徴やメリット・デメリット、そして長寿命化のための塗装メンテナンスについて解説します。
軒天の材料の種類と特徴
軒天に使用される材料は、実にさまざまです。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することで、建物の構造や用途、予算に最適な材料を選択できます。
1:ベニヤ板
ベニヤ板は、木材を薄くスライスして重ねて貼り合わせた板材です。
安価で加工しやすいことから、かつては軒天によく使用されていましたが、近年では耐久性や耐水性に劣るという理由から、他の材料に取って代わられるケースが増えています。
2:ケイカル板
ケイカル板は、ケイ酸質、消石灰、補強繊維を主原料とした合成建材です。
不燃性、耐水性、耐久性に優れ、価格も比較的安価なことから、現在では軒天に使用される最も一般的な材料となっています。
3:スラグ石膏板
スラグ石膏板は、石膏とスラグを主原料とした建材です。
ケイカル板と比べて軽量で、加工しやすいという特徴があります。
ただし、耐水性や耐久性はケイカル板に劣ります。
4:フレキシブルボード
フレキシブルボードは、繊維質の素材をシート状に加工した建材です。
軽量で、曲げ加工がしやすいことから、複雑な形状の軒天にも対応できます。
耐水性、耐久性にも優れていますが、価格が高めです。
5:金属板
金属板は、アルミや鋼板など、金属製の板材です。
軽量で、耐久性、耐水性に優れていることから、近年注目されています。
ただし、価格が高く、施工には専門的な技術が必要となります。
軒天の塗装メンテナンス方法
軒天は、素材の種類に関わらず、適切な塗装メンテナンスを行うことで、長寿命化を実現できます。
塗装は、素材を保護し、美観を維持するだけでなく、建物の耐久性を向上させる効果もあります。
1:下地処理
塗装を行う前に、下地処理が重要です。
下地処理には、汚れや古い塗膜の除去、ひび割れや剥がれの補修などがあります。
2:下塗り
下地処理が完了したら、プライマーと呼ばれる下塗りを施します。
プライマーは、主剤と下地を密着させる役割を果たし、塗膜の密着性を高めます。
3:中塗り
下塗りが乾燥したら、中塗りを行います。
中塗りは、軒天の素材に合わせた塗料を選び、2~3回塗布します。
4:上塗り
中塗り乾燥後、仕上げとして上塗りを施します。
上塗りは、中塗りと同じ塗料を使用するか、耐久性を高めるために別の塗料を使用することもあります。
まとめ
軒天の材料には、ベニヤ板、ケイカル板、スラグ石膏板、フレキシブルボード、金属板など、さまざまな種類があります。
それぞれの材料には、特徴、耐水性、不燃性、価格、メンテナンスの必要性など、さまざまな違いがあります。
建物の構造や用途、予算に合わせて最適な材料を選ぶことが重要です。
また、軒天の長寿命化のためには、適切な塗装メンテナンスが不可欠です。
下地処理、下塗り、中塗り、上塗りの各工程を丁寧に実施することで、軒天の美観と耐久性を維持することができます。
当社は、定期的な点検やスピード点検でお客様に寄り添っております。
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